佐々木優を屋上に呼び出した。


な、なんて言おう!?


「なにもないなら帰るよ」


「あ、えっと、」


えーい!どうなっても知らない!


「ごめんなさい!これ!見ちゃいました!!」


「これ!!私の生徒手帳!?あっ!」


あ、“私”って言った?


「あ、もう私が女だって知ってるんだっけ?」


「ま、まぁ。生徒手帳に書いてありましたし…」


何故か敬語になってしまう、私。


「あ!誰にも言ってないからね!!」


「分かってる。葉月さんっていい人だから。」


え?


「私達話したことないよね?」


「うん。でもクラスで、いつも優しくて明るく可愛い人だと思ってたよ。」


そ、そんなふうに思ってたなんて…