好きだよ。

放課後になってしまった。。

みんなが『学校終わったー!』『よっしゃ部活ー!』と喜んでる中、私1人が憂鬱な気持ちで日直の仕事で遅くなっている優希くんを待っていた。

「待たせてごめん。」

優希くんは急いでくれたのか息がきれていた。

「ううん。大丈夫だよ」

笑顔でかえすと、優希くんも王子様スマイルでかえしてくれた。

「手紙の事なんだけど…」

私が言いかけたら優希くんが、、

「まって…その前に…」

ふぅ、と1回深呼吸をした優希くんは真面目な顔をして私の顔を見た。

「俺、始業式のとき、、あのっ、ぶつかった時から中野が好きなんだ。」

「う、ん、」

うん としか返せない。だってたった2週間で好きになるようなことだって起きてないし、、むしろ優希くんは私のこと嫌いなのかと思ってたくらいだし…

「いつも笑ってて、男女関係なくみんなに接してて…」

「好きになってた。目で、、おってた。」

私は今どんな顔をしているのだろうか。きっと顔が真っ赤だと思う。

「中野が森を好きなことは知ってる。でもっ、、俺はいつでも待ってるから。」

優希くんを好きになれたら幸せだと思う。こんなに優しい人世の中にいるんだなって感じ。

「返事は今じゃなくていい。森が好きなままでいい。今まで通りに接してほしい。」

「…う」
「やっぱり。皐月くんは友萌ちゃんのことが好きなんでしょ?」

うん とこたえようとしたその時だった。そこに聞こえてきたのはみゆちゃんの声。いつもの落ち着いてる雰囲気とは違う、強い口調だった。

「いや…なんでそうなるん?」

皐月は困っていた。まるで漫画のような出来事に私と優希くんも驚いている。

「皐月くん。わかれよ?」

いつもの落ち着いた口調に戻ったみゆちゃんはどこか切ない顔をしていた。

「なんで別れるんだよ、、」

「皐月くんといてもつまんないよ!!朝も友萌ちゃんと登校してさ。何がしたいの??」

その言葉に皐月も呆れたのか、

「うん。みゆが別れたいなら別れるよ。今までごめんな。」

皐月はみゆちゃんに無理やり笑顔をみせてその場をさった。

「さ、つき。」

私が声をかけると、皐月は目も合わせようとしないで校門へ向かっていく。

「そんなんだと、俺が中野奪っちゃうけどいいの??」

にやにやしてる優希くんはあきらかに皐月をいじってる。

「…やだ。」

その場に立ち止まった皐月はみゆちゃんと恋人関係じゃなくなって、傷ついてると思っていたけど違った。


「友萌を優希にとられんのはやだ。」


そんなこと言っていいの?みゆちゃんがいるのに?、、は前の言葉。今皐月にかける言葉は…

「ありがと」

私が素直にそういうと、皐月が笑ってくれるから私も笑ってしまう。

「フリーな森と中野は楽しそうですね〜」

優希くんの言葉に皐月が怒って、ふざけて、気づけば19時になってたから皐月は私を家まで送ってくれた。


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