好きだよ。

2校時目は理科だった。皐月とりんはもちろん苦手で、私はまぁ好きな方。優希くんは異常なほど天才だから何でも得意。

私は理科室に皐月と移動していた。

「あれ?皐月くん?次理科なんだ〜」

相変わらず可愛いみゆちゃんが皐月に話しかけた。肩につかないくらいの髪をゆらしながら私の方に目をやり、にこ、と笑った。

「ぉ、お、、よう。みゆ」

いやいや、、わかりやすい動揺やめろよ笑

「2人とも!別れたことなんて気にしないでよ。今まで通り友達でいようよ!」

皐月は「おう。じゃあな」といって私の腕を掴み理科室に向かった。
その時だった。みゆちゃんは皐月に向かって、、

「皐月くん。友萌ちゃんと仲良くね。」

その言葉はみゆちゃんの優しさ…というより怒り?というか、、みゆちゃんの顔が怖かった。笑顔だけど怖かった。

「さ、つき。あのさ…」
「話があるんだ、放課後。と、、もに。」


話…?話ってなんだろ、、。もしかして『一緒に登下校するのはやだ』とか『やっぱみゆと付き合いたい』とか!?それはやだー泣

「友萌?いかつい顔してるぞ?笑」

「…は?」

そんなにいかつい顔してたか?

「話、大丈夫だから。友萌が傷つくような事じゃないから。」

皐月が笑顔で言うと、説得力あるんだよなー。

「ん。ありがと」

優希くんのときと違って放課後が楽しみだ。

すると、後ろからりんが走ってきた。

「置いてかないでよー泣」

「あぁ。ごめん笑」

『そんなことより…』とりんは横毛を耳にかけて顔を真っ赤にして言った。

「私、さっき好きな人と話したの!」

皐月がいるからりんは智希くんのことを好きな人と表した。

「天野の好きな人って誰なん?」

皐月がそう言うと『ほんと、デリカシーないよねー』とりんが呆れたように言った。

そして、特に集中もできないまんま、3校時、、昼休み、、と時間がどんどん過ぎていった。

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