エモで遊んでいた人もしばらくして消えてしまい、再びクエストを進め始める。
カバンの中がいっぱいになったと表示され、一旦拠点と呼ばれるフィールドに帰還した。
その瞬間にピコッとお知らせのマークが光り、そのお知らせを開くと、紗羅さんからフレンド申請と表示されていた。
『おぉ!なんかフレンド申請きた! レベル89の人やで? え、そんな強い人から何!』
少しテンションが上がった感じで宏樹に伝えると、宏樹は冷静に答える。
「あ、それギルド勧誘ちゃうかな」
なんだそれは!
勧誘って、リアルの世界でよく道端でやってるみたいなやつ?
あの、お兄さん寄ってってー!みたいなやつ。
そんな事考えながら、とりあえずフレンド申請を許可してみた。
すると、見たことのない色のチャットが現れた。
『なんかピンクの文字やで?何これ』
もう全てが初体験すぎて、本当に何も分からなくて頭にハテナばかり浮かぶ。
宏樹がチャットの切り替えや方や、チャットの種類について説明が始まった。
「ここにあるSayってのが白で近くの人と話す、ギルドってのが青でギルド内で話す、で同盟ってのが、」
聞いたことだけを簡単に教えてほしいのだけど、宏樹の説明はいつも長々としかも色んな説明が入って分かりにくい。
『ちょっ、ちょっと待って! 同盟とかギルドとか聞いてない! もっと簡単に教えて!』
