「ねえ、エイジ君の彼女ってどんな人?」

まだ少し残っているラーメンを食べながらそう聞くと、「俺、彼女いねーよ」何て意外な答えが返ってきた。

「それって彼女さんにつけてもらったんじゃないの?」

ぶっちゃけてそう聞くと、彼女じゃなくてもそういう事するだろって開き直られた。


ああ、セフレってやつかなぁってぼんやりと考えてしまう…


どっちにしろ、この人ももう童貞じゃないんだなと思う、はじめからそんな気がしていたけれど。
明らかに蓮とは違うもの。


「杏仁豆腐食うか?」


さっき私は呟いていたのを覚えていたのか、ちょうど私が食べ終わった頃、タイミングよくそれを頼んでくれて、今度は私が一口彼に分けてあげた。

「うまいなぁ…」

私はその甘くて冷たい感覚を共有しているのが嬉しくて、いつのまにかさっきまでの悲しい気持ちを忘れられていた。