リンカーンはアメリカンコーヒーを三杯飲む。






「お、豊島。また遅刻か。」



マンガの世界なら先生がそんなことを言って、クラスメイトは私を見ながらゲラゲラ笑って、そんなみんなに応えようと何か言うんだろうけど、



生憎、先生はドライ。クラスメイトからは冷たい視線を送られる。そして、そもそも私にはそんなスキルは備わっていない。



ただ黙って席に着くだけ。そして、机に伏して、授業が終わるのを今か今かと待つ。



私の症状は、電車の中だけではない。



授業中の閉鎖された空間の中でも発作が起きるようになっていた。



例えば今、この状況で吐き気が襲ってきたらどうしよう。



トイレに行こうにも行けない雰囲気だ。手を挙げて、「トイレに行っていいですか?」と言うのも恥ずかしい。



それに、それが毎回だと周りからの目が痛い。だからと言って、リバース寸前になって、トイレを出たとして、それが間に合わない可能性だってある。



だから、必死に耐える。本当はいけないけど、授業中にミント系のタブレット菓子を食べながら、何とか口の中のリフレッシュを試みる。



それで一時期は良くなる。でも、時間が経つと、甘いのが口の中に残って、更に吐き気が増す。