辺りを見回すと、そこはだだっ広い倉庫のような、工場のような場所だった。 明かりはなく、目の前のドラム缶に火が灯っているだけ。 「さっきはどうも。」 「金子」と呼ばれた男が、私に近づく。慌てて後退りして距離を取り、パーカーのポケットに手を入れた。 ……ない! バタフライナイフがない! 「お探しのものはこれかい?」 紗栄子という女が私の持っていたバタフライナイフをちらつかせた。 「そういうこと。キミは俺たちに従うしか道はない。」 金子という男が不気味に、冷たく笑った。