パソコンの電源を落として、壊れた机の中に仕舞い、階段を降りた。



その足で向かう先は、コンピューター室。



Wi-Fiを繋ぐには、ルーターが必要。そして、ルーターの裏には必ずパスワードが書かれている。



あとは、ルーターが置かれている場所を特定するだけ。可能性としては、職員室の方が高い。



でも、コンピューターが並んでいるコンピューター室にもルーターがあってもおかしくない。



その証拠に、Wi-Fiのネットワークの中に、「computer-room」という名前のネットワークがあった。



何も「kyoumu」に縛られることはない。「computer-room」でもWi-Fiが使えればそれでいい。



コンピューター室までの道中、私は胸が高鳴っていることに気づいた。



生きているとさえ実感した。こんな気持ちになったのは、いつぶりだろうか。



ああ、生きている。生きるって楽しい。



足が気持ちと連動して、へたくそなスキップまでする始末だ。



ダサい。