惨めな顔をぼんやりと眺めながら、どんな顔して教室に戻ればいいのか考える。



真顔? 笑顔? しんどそうな顔? 変顔は論外。



そうして導いた答えは、戻らないこと。



戻るのが嫌なら、戻らなきゃいいだけのことだ。



授業をサボったら当然怒られる。でも、怒られるだけで、まさか殺されるようなことはないだろう。



そんなことを考えながら、トイレを出て、情けなく静かに笑みが零れる。



さっきまで死のうと思っていたくせに、殺される心配をしてる。



ダサい。