龍生「でもよー!
瑞希がまさか"こんな奴"に懐くなんて!
あの時の俺想像しなかったし!」



一華「ちょっと龍生!
こんな奴って何さ!
それに瑞希君が私のペットみたいな言い方やめてよ!
全然懐いてないんだから!」



……まあ発情期の犬みたいに。


すぐキスしてくるし、変な事してくるけど。


それ私に懐いてるとは言わないじゃん!


さっきの話を聞いてれば余計に!



陽和「そんなことないと思うよ?
瑞希は少しでも一華ちゃんに心を開いてきてるから。」



──ガチャッ



「誰がこんな奴に懐くかよ。」



龍生「あ、瑞希!
風邪大丈夫か!?」



瑞希「ああ。
陽和お前アホな事コイツに言うなよ。
勘違いされたら貯まったもんじゃない。」



カッチーン!!


誰もアンタの事なんて勘違いしないから!!


まず一目惚れすらもうあり得ないんだけど!!



陽和「それでも一華ちゃんがずっと瑞希の側に付いてたんだよ。
感謝しなくちゃね?瑞希。」



そうだよ!陽和君の言う通り!


これでも私が学校やすんで看病してあげたんだからね?



瑞希「フン、コイツの風邪が移ったんだ。
当然の報いだろ。」



一華「瑞希!アンタ許さない!!」



私はさっきまで座っていたソファーから立ち上がり。


瑞希君の場所まで歩く。


その時の足音はたぶんゾウが歩いてるぐらいうるさかったと思う。