一華「ってあれ?龍樹は?」



陽和「一華ちゃんが無視するからほら、」



一華「うわぁ!」



陽和が指差す先にはドヨーンとオーラを放った龍樹がいて。


私が龍樹をあれにさせてしまったと思うと申し訳ない。



凌雅「龍樹頑張って言ってたのにな。」



一華「え!?何を??
龍樹は私に何を言おうとしたの?」



陽和「えっとね。
『お、俺だって、一華のこと。
す、す、すーー」



龍樹「うわああああ!」



龍樹「な、な、何でもないから!
さ、さ、早く帰ろう、一華!」



瑞希「あ、おい!」



真っ赤な顔をした龍樹。


そしてその龍樹に何故か手を掴まれて連れ去られてしまう私。


帰ろうって言ってたから多分送ってくれると思うんだけど。



一華「早い早い早い!!
コケちゃうよ!!」



私足が遅いから。


こんなに早く走ったことなくて。


思わずコケそうになる足を必死に動かして。


必死に走ることしかできなかった。



だから、後ろで奏多さんが


「私を無視するなんて酷い!!」


なんて言う声も聞こえず。


ただ必死に足を動かすばかりでした。