◯
「荻野様、診察室へどうぞ。」
看護師さんの声で診察室に入る。
私の事を待ってるのは。
「僕の休憩時間中に診察してって。
一華ちゃんもしかして鬼なの?」
ただの、お医者さんの夏目先生。
ちょっとチャラい男の先生。
一華「だって、先生が連絡してくるから。」
今の時間は2時前。
もちろん、普通なら5時間目ぐらいだと思う。
でも私は学校をサボりここに来ている。
その理由は簡単。
発作を起こし違う場所へと移った後先生から連絡が来たの。
"一華ちゃん、今日診察の日だからね!
学校終わってからちゃんときてね!"と。
夏目「まさか、今来るとは思わないよ!
だって一華ちゃん今日から新しい学校なんでしょ?
初日からサボって大丈夫なの?」
一華「学校の先生には伝えてあるし。
たぶん、大丈夫。
それより検査でしょ?」
私の事を話すために来たわけじゃないのに。
夏目「じゃあいつもと同じ順に検査してきて?
向こうにはちゃんと話してあるから。」
そう言うと診察室のベッドに横たわる先生。
つくづく思うんだけど。
こんな人が医者やってて大丈夫なの?