恋のライバル ~三角関係~

2017年12月
私「成瀬 美咲(16)」は、中学からの親友「高野 七菜(16)」に、秘密を教えてもらいました。その秘密の内容は……。

「ナナさぁ、夏樹くんのこと好きになっちゃった」

好きな人の話

七菜が言う『夏樹くん』とは、幼稚園の時からの私の幼なじみである「橋野 夏樹(16)」のことだ。

「そ、そうなんだ……」
「うん!! でね? 美咲、夏樹くんの幼なじみだから協力して欲しいんだ。」
「あー……。私に出来ることがあれば……」

私がこんなに曖昧な返事をしている理由。それは、密かに私も好きだったからだ。

それは、中学3年の春。

「今年は桜、きれいに咲いたな!」
「そうだねぇ。この桜を見るのも今年で最後かぁ。早いなぁ、3年って」
「……だな」
「夏樹とも高校バラバラかな?」
「え? 美咲、高校どこ?」
「桜台だよ?」
「なら一緒だよ!」
「そーなの!?」
「おう! これからもよろしくな! ってか俺、今さら美咲のいない生活とか無理かも!」
「あはは! それはどうも。こちらこそ、これからもよろしくね!」
夏樹はこちらを向いて無邪気に笑い、私はドキッとする。(心臓が破裂しそう、これってもしかして…………恋、なの?)

美咲の恋は唐突に訪れて、この日から美咲は夏樹を意識しはじめる。

「よかった~!」
「ん? なにがよかったの?」
「え? もしかしたら、美咲も夏樹くんのこと好きなんじゃないかな~って考えてたんだけど、心配無用だったね!」
「あー、アハハ……」
(今さら言うなんて、絶対出来っこないよ)

どうしよう。ほんとのことを今言おうか。それとも言わないか。
言ったら七菜と仲良くできなくなるかもしれない。
言わなくていいよね?
大丈夫。隠しとおせばいいんだ。私の気持ちなんて……。

この決断が、後に美咲自身を苦しめる原因となってしまう。