もうひとりの私…?
訳がわからず首を傾げる

「誰…?」

確かに言われた通り目の前にいるのは“私”

けど私も“私”

先程彼女が言ったようにまるで“私”が目の前に立っているようだ

同じ顔
同じ声
そして昔の私と同じように笑う

知らないヒト。



「誰ってねぇ…さっき自己紹介したじゃん。…あれ?してないっけ」

独り言をブツブツという目の前の“私”

「私はあなた
あなたは私

こんにちは。もう1人の私」


目の前の“私”はふふっと微笑んだ


同じ顔
だけど…違うヒト

私の髪は腰まであるくらいに長いのに
目の前の“私”の髪は肩くらいの長さ
それも毛先バラバラ

口元には口紅が塗ってあって
なんだかキラキラしている

服装も大人っぽいワンピースで
ここ最近ずっとパーカーの私とは違う