俺だけのカイロ

王子は黙ったまま。

「...あたしなんて、ただのカイロ、でしょ?」

「......」

「もう、こういうこと、しないで」

もう、期待させないで。

「......」

三奈ちゃんとかに知られても、怖いし。

自惚れて、結局違って、ただのあたしの勘違いにされたくない。

「今あったこと、誰にも言わないで」

「......」

「...じゃあ、あたし帰る」

「......」

そう言って、王子を残して帰った。