北川と帰った次の日の朝、あたしは三奈ちゃんに
非常階段へ呼び出されていた。

「...あのさ」

「...なに?」

どうせ王子絡みだろうな。

「...これ、...なに?どういうこと?」

「...うそ」

三奈ちゃんが見せたのはスマホの画面。
そこには...



あたしと北川が手を繋いでいる写真。


あたしの顔は赤くて、北川がそれを見て笑ってる写真。


まさか、見られてたなんて...

「...これ、は」

「...片瀬さんさぁ、王子のカイロだかなんだか知らないけど、
王子はみんなのものなの。わかる?」

「...」

...北川はものじゃないのに。...でも、怖くて言い返せない。

「...これ以上、王子に近づかないで」

「...」