俺だけのカイロ

「可愛かったってこと」

...変なこと言わないでほしい。
だから、もう、ほんとに、

「...もう!」

「なに?アイスの宣伝?笑」

「...違うし。ほんと、からかわないで」

そう言ってあたしが赤くなると、王子は何か呟いたけど、
あたしには聞こえなかった。

「なに?もっかい言って?」

「...なんでもない。...面白いなと思っただけ」

ずっと手を繋いでいたことに気付いて、離したら、

「...カイロの意味ないじゃん」

と怒られ、あたしの手はまた王子の冷たい手で包まれた。

ほら、また赤くなる。体が熱くなる。
...王子と居るからあたしはカイロになれるんだろう。

その日は王子が家まで送ってくれた。