「いやあ~、今日彼氏風邪で休みでさ~。寂しかったんだよ~」 望月さんが風呂敷の結び目を解きながら、言う。 確かに、いつもならお昼の時間になると望月さんは お弁当箱が持って教室を出ていってしまう。 どこ行くんだろう、と思っていだけどそういうことか…… 「望月さん、彼氏いるんだね~」 私は、お弁当の玉子焼を口へと運んだ。 「うん。……ってか、望月さんって…… 雅でいいよ? 友達なんだしっ!」 「あ、うん。…雅…ちゃん?」