すると、私とスケッチブックを行き来していた 一ノ瀬くんの瞳が完全に私だけに止まる。 「紺野さん、緊張してる?」 「え?」 「なんか、すごい表情がかたいけど」 ば、ばれてた!? 「は、はははは……そ、そう、かな?」 明らかに目を泳がせる私。 「うん。そんな緊張しなくていいよ?」 一ノ瀬くんがフッと鼻で笑う。 緊張しなくていいって言われても……