好きになっちゃ、ダメなんだ。


「じゃあ作ってる間、私の部屋にいるから。」




「わかったわ。出来たら呼ぶわね。」




「うん。 じゃあ、雫行こう。」




お母さんとのやりとりを終えた雅ちゃんが目で階段を指す。




きっと、雅ちゃんの部屋は2階にあるんだろう。




私はぺこりと、一度雅ちゃんのお母さんにお辞儀をすると




雅ちゃんの後に続いて階段を上がった。




楽しみだな…雅ちゃんの部屋。





前の学校では、家に行くほど親しい友達はいなかったから




友達の家に招かれたことなんて一度もない。




だから、少しワクワクするなぁ