好きになっちゃ、ダメなんだ。


すると



ガチャッ




玄関を入ってすぐ右にある部屋の扉が開く。




「雅? 遅かったわねぇ……あら、お友達?」




扉の向こうから顔を出したのはエプロン姿の女性。





「うん。同じクラスの友達。はい、これカレールー。」





雅ちゃんが手に持っていたビニール袋をその女性に渡す。





きっと、雅ちゃんのお母さんだ!




「あ、あの、雅さんと同じクラスの紺野雫です。」



私はぺこりと頭を下げた。