好きになっちゃ、ダメなんだ。


「じゃあさ、家来なよ。」



「えっ?」



雅ちゃんの言葉に驚いた私は勢いよく顔を上げた。




「帰りたくないんでしょ?だったら、家でちょっと休んでいきなよ。」





「でも、それは……」




「いいじゃん。どうせ、晩ご飯も食べてないんでしょ?


 うちもちょうど帰ったら晩ご飯だから。食べていけば?」




雅ちゃんが左手に持っていた袋を少し持ち上げ私に見せた。



中身はおそらく晩ご飯の食材か何かだろう。




「ね?行こう?」



雅ちゃんが、首で公園の出口を指したけど私は、首を横に振った。