「それじゃあ、なおさら俺が持つよ。貸して?」




一ノ瀬くんが私の抱えていた段ボール箱を


ヒョイといとも簡単に持ち上げる。




「女の子がこんな重いの持っちゃダメでしょ?


 たまには甘えなよ?」





トクンッ




「う、うん………ありが…とう」




また、助けてもらった。



コレ何回目かな?





トクンッ、トクンッ……



まただ。何…この気持ち?


なんで、ドキドキするの??



なんで‥‥



私は、自分の胸の鼓動を抑えながら教室まで彼の隣を歩いたのだった。