「さっきみたいに危ない目にあったら嫌だし。」

こいつ優しい人だな。

お言葉に甘えて送ってもらお。

「俺さ、両親いないんだ。」

両親がいない?なんかあったのかな?

「事故にあって死んだ。」

そうだったんだ。私何も知らなかった。

「俺もそん時一緒に車に乗ってて俺だけ助かった。」

彼は泣き出した。

「だから学校も休んでた。」

事情ってそうゆうことか。

「昨日初めて学校に来たんだ。で、そん時にももちゃんに会って一目惚れした。俺が守ってやりてーって思った。」

そんなこと思ってたんだ。

何も知らずに変な人とかめんどくさい人とかって思っちゃってた。

「ももちゃん。俺のこと少しづつでいいから好きになっていってほしい。だめかな?」

「い、いいよ。」

「よっしゃあ!ありがと!」

そう言って彼は私を抱きしめてきた。

彼の温もりはとても暖かくて気持ちよかった。