繋いだ手をもう一度






陽登の手は安心する……




私はいつの間にか寝ていた。








「……………あっ」




パッと起き上がれば目の前にある顔をを見ると気持ちよさそうに寝息を立てていた。



起こさないようにもう一度陽登の胸に寄りかかる。






「…春陽……また寝んの?」





「え!!起きてたの!?」





また同じようにパッと起き上がった。






「さっき起きたとこ。春陽起きてどうすんのかな~って思ったらまた寝ようとすんだもん」



"もう夕方なんですけど"ってケラケラ笑っている。

確かに辺りを見渡せば何もかもが薄暗く私の目に映っていた。








「今日春陽んちで鍋だって!行こう」




今の季節は冬。

雪は降っていないけど、はぁっと吐く息はもう真っ白で街のイルミネーションがキラキラと輝いていた。