溺愛歌姫


「……佐伯 唄です。」


仲間になるとは言ったけど

そんなに早く事が進むなんて思ってなかった。


気づけば幹部であろう顔の整った5人の前に立たされて

自己紹介をしていたのであった。


……なにしてんだろう、私。


5人から一斉に視線を集めていたが、

その視線はあまりいいものではなく

興味津々や疑問、疑惑、不快感 などがあった。



「俺はこいつを仲間にする。
だが、お前らの同意も必要だ。見極めろ。」


要件だけ話すと、要は目を閉じて寝てしまった。


「夜中の12時をすぎてるっていうのに
集まれ、だなんて何かと思ったら……。
ごめんね?唄ちゃん、うちの総長が急に。」


申しわけなさそうに眉を顰めて謝る

爽やかなイケメンさん。


「俺は、正岡 隼人(マサオカ ハヤト)
副総長やってます!よろしくね!」


ニコリと笑いかけてくれた隼人さんよ笑顔は

とても感じのいいもので、不快感のあるこの空気では

私に安心を与えた。


「隼人さん、よろしくお願いします!」