たとえ明日が遠くても、君との未来を信じてる

この時間、学生は一人もいない。ノートパソコンで黙々と仕事をしている人や、本を読んでる人。いつものちょっとだけ騒がしい感じは全くなくて。
「私、新作のストロベリーフラペチーノでいいかな。」
と叶奈は女の子らしいインスタばえしそうなのを選んだ。
私はコーヒーは好きじゃない。
「私、キャラメルスチーマーにする。」
そういって店員さんから飲み物を受け取って、人目の少ない奥の席に座った。
キャラメルスチーマーはミルクにキャラメルソースとふんわりとしたホイップクリームが入っていて凍った心を溶かしてくれた。
でも、なんでスタバなんだろう。私が初めてスタバに来たのは遼とだった。だから尚更思い出しちゃって苦しくなる。本当はここで叶奈と話すよりも、二人でゲーセンに行ったり、ショッピングした方が断然忘れられる気がした。