きっと遼は屋上にいるはず。
はぁ、
「遼」
そこには遼がいた。でも、返事はない。
「遼、教科書ありが」
私がそういいかけた時、遼は教科書を優しくとって行ってしまった。
なんで、なんで?なんでなの。目の淵が熱くなってじわじわと視界がぼやけてきた。

__ _ポタッ __ _____

アスファルトの上に一滴二滴と涙がこぼれ落ちた。
もう、だめなのかな。なんでこんなことにならないといけないの。
優しくしないでよ。
「ばか、だいっきらい」
私は涙を拭って教室にもどった。