暇だなぁ


そう思って、前を見ると女子が何か怒っているような感じで喋っていた。



ん?どうしたんだろ?




そう思い、聞こえるような距離ではない事を知りながらも耳を澄ました。




…聞こえた



いや、この距離で聞こえるってどれだけ大きい声なんだろね(笑)





「何なのよあんた⁉︎
私より魔力が弱いくせに一緒にいたいだなんて生意気なのよ⁉︎」



いやいや、どんな理由やねん


思わず関西弁になっちゃったよ



それに、そんな事言う人と一緒に居たい人なんている?





「うぅ、お願いします!
私、1人は嫌なんですっ‼︎」





…いた。




でも、そんな人の側に居なくても友達できるんじゃないの?



そう思った時、怒ってる方の女子が手に魔力を集めてるのがわかった。




遅い

魔力を放つまでが遅い。



そして、誰も気づかない。



まぁ、多分
魔力を一気に集めるとバレるからだと思う。




そして、魔力を集めてるところにそーっと近づいた。



あぁ、このくらいの魔力なら厄介なのは出せないし、大丈夫でしょ





「ふんっ、ならこの魔法に勝てたら一緒にいる事を許してあげるわ。

闇の魔法・ブラックストーン‼︎」



は⁉︎

こんなところで
ブラックストーン使う⁉︎



ブラックストーンとは、闇の魔法で作った黒い岩を降らせる魔法。



いや、こんなところで岩なんて降らせたら退学だよ?



そう、思いながらも私も魔法を放った。



結愛
「ライト・光の矢よ闇を打ち消せ‼︎」



私が放った魔法は
名前のまんまで光の矢。



そして、その矢が岩へぶつかって消えた。



はぁ、これどう言い訳するかな?



だって、沢山の人達がこっち見てるし。



すると、先生がそれはそれは
物凄い勢いでやって来た。



先生
「誰だっ!
魔法を使ったのは⁉︎」





「わ、私はただ…「すいませーん。日光浴しようとしたら暴走しました。」え?」



私は、闇の魔法を放った女子の言葉を遮って言った。




結愛以外
「は⁉︎
日光浴⁉︎」




アレ?そんなにおかしな事言ったかな?



天然の日光もいいけど魔法の日光も結構いいのになぁ



先生
「いやいやいや、日光浴はないだろう。
俺ははっきり見たからな?

闇の魔法を光の矢で消したのを。」




あはは。見たならわかってるでしょうよ。


じゃあなんで『誰だ』なんていったの?




「ごめんなさい。私が怒って闇の魔法を使ったところをこの人が光の矢で消してくれたんです。」




先生
「そうか。まぁ、今回は許してやるが次はないからな?」





「はい。」




お、反省してるみたいだねー



これで、一件落着だなぁ。




「それと、私の事庇ってくれてありがとう」




そう、私の方を向いて言った女子。



結愛
「いえいえ、ちゃんと友達は大事にね?」




「うんっ!」



よかった〜

なんか、ヒーローにでもなった気分だよ(笑)