先輩。

「…」

これ、入っていいの!?

皆、私のこと知らないわけでしょっ!?

誰ってなるよね…。

ドアの前で立ち尽くす
私に後ろから声をかけてくれる人がいた。

「どうしたの?大丈夫?」

振り返ると身長が高くて
サラサラの黒髪の人が。

「あっ…あの!バスケ部の方ですか?」

「うん、俺、高橋 裕太!2年だよ」

先輩…!


ーこれが出会いだった。ー


「あの、私高橋 胡桃です!今日からマネ」

「あ!知ってるよっ!!」

言葉を遮られる。

「マネージャーの子だよね?
春輝から聞いてるよっ!
ありがとう!よろしくね!」

なんか、子犬みたいで可愛いな。

…何考えてんの私!キモすぎ…

「はい!よろしくお願いします!!」

「じゃ、入ろ?」

「はい!」

高橋先輩がドアを開けてくれる。

1ヶ月、頑張ろう。


♦︎♢♦︎♢♦︎♢