「春輝!!」
後ろには少しむすっとした表情の
春輝が立っていた。
「部活は恋愛する場所じゃねーからなー?」
げっ、女子トーク聞いてたんだ。
「分かってますー!!」
ほっぺたを少しだけ膨らましてみせる。
「気をつけろよ?てか、俺の側で居ろ」
「うわ、きもー。」
最近、彼氏ヅラするように
なってきたんだよね。
同じ学年の人からよく 付き合ってるの?
だとか勘違いされる。
「ねぇ、胡桃。」
ぼーっとしてた。
美穂の声で意識が戻った。
「ん?」
気づけば春輝はいなかった。
自分のクラスに戻ったのかな。
「村上くんさ、結構モテるし、
カッコイイ方だから、
嫉妬とか気をつけた方がいいよ。」
そう言って美穂はクラスの端を見る。
私も振り返って端を見ると
私が一番苦手とするタイプの女子達が
私を睨んでいた。
「ありがと、美穂。気をつける。」
「うん、何かあったら言って?」
美穂はほんと優しいなぁ。
「うん、ありがと!」
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