少しだるそうに休憩室に入ってきたその人に

私は思わず見とれた。


中谷 逸 (ナカタニ イツ)さん。


大学生で、今年21歳だって言ってた気がする。





今現在、私の中で最も大きな存在と言える人。



今日だって誕生日にバイトなんていやだったけど、


中谷さんがその日に入るなんてこと聞いちゃったから。





「…おつかれ」



その声ではっと我にかえった。


「あ、お、おつかれ様です」