だけど、私だって中谷さんを困らせてみたい。


やられっぱなしなんて、悔しい。





涙が少し止まってきた頃、

私はふっと顔を上げた。





「やっと落ち着い…」





中谷さんの言葉を遮るようにして
私は少し背伸びをした。




昨日と同じようにすぐに離れた唇。



目の前には驚いて目を見開く中谷さん。




「…仕返し、です」



それだけ言って、


私は急いで休憩室を出た。