君だから。



しばらく考えてみたものの、やっぱり分からない。


恋って何?どんな感情?


難しい…。


でも、晴翔くんのことはすごく素敵な人だと思う。


あと、あの笑顔はちょっとずるい。


胸がきゅーってなるから。


「葵ちゃん」


「ん?」


晴翔くんが私の名前を呼んだ。


慌てて、晴翔くんの方を見るとニコッと笑いかけてきた。


だから、その笑顔はずるいよ。


「俺たち来るの早すぎたね。まだみんな来ないや」


「そうだね。先に下見でもする?」


「あ!それいいね!賛成っ」


私の提案にノリノリの様子の晴翔くん。


さっきまでのモヤモヤしていたのはどこにいったんだろう。



少し気になるけど晴翔くんが楽しんでいるならそれでいいやと思った。



────



「なんか、色々あるねー」


「ふふ。そうだね。何に乗ろうか迷うなぁ」


ジェットコースターにコーヒーカップ。他にも絶叫系のアトラクションからアドベンチャー系などたくさんある。


正直、制覇したい気持ちもあるけど、それは無理そう。


「そう言えばさ、葵ちゃんって絶叫系とか好きな人?」


「うん。怖いけど、乗ってみると楽しいかな」