君だから。



「晴翔くん?」


頭をブンブンと振ってる俺を見た葵ちゃんが心配そうに顔を覗き込んでくる。


「ごめん、何でもないよ」


ほんと、何やってんだか。葵ちゃんに心配かけてどうするんだよ。


ていうか、絶対変な人だと思われた。


はぁー。片思いってまじで辛い。



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葵side


晴翔くんどうしたんだろう?


何か悩んでる様子だったな。


でも、そっとしておくのがいいよね。


私なんかが気にしたらおせっかいだよね。


そう思って、そのことには触れないことにした。


それにしても、今日の晴翔くんはいつもよりもオシャレだなぁ。


いつも、オシャレだけど今日は特にそう思えた。カーキのシャツの袖を捲っていて、黒のちょっとダボっとしたズボンを履いている。


いつにも増してキラキラしてる。


私が隣にいてもいいのかな?


さっきから凄く視線が痛い。


きっと、晴翔くんに見とれてるんだろうなぁ。


私だって、見とれてしまったから。


それくらいかっこよかった。


この気持ちは憧れなのかな?


それとも…。



……。