君だから。



だけど、葵ちゃんは違った。


優しくて素直で、照れると顔がすぐ赤くなって、純粋な子だと思った。


こんな子は今までにいなかったな。


葵ちゃんは俺が今まで見てきた女の子とは正反対でほんとに性格が良いなと思う。


俺が彼氏になって守ってあげたいけどやっぱり自信ない。


俺でいいの?もっと、時間かけるべきでは?


ほんっと、この性格が嫌になる。


きっと、こんなに慎重になっているのは兄貴と過去の自分のせい。


はぁー。もう、考えるのやめよ。


気持ちを切り替えて今日は楽しもう。


今はそれが一番大事。



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受付を済ませ集合場所へ着いた。周りを見渡すけど、まだ誰も来ていない。


一番乗りだったかぁ。


ちょっと、早く来すぎたかも。


待ち合わせの時間は10時半。そして今の時間は9時45分。


かなり早い。


昨日は緊張して、あまり眠れなかった。家にいても落ち着かないだけだから早めに出たけどその結果がこれ。


いくらなんでも早すぎでしょ。


たぶん、隼也と涼佑はギリギリにくるだろうし。


ああっ、もう何やってんだか。


仕方がないから大人しく待つことにするか。