「ひなた〜!!」
友人の名前を呼び、ガタガタと音を立て勢いよく席に座る。
ひなたは私の隣の席の男の子。唯一の男の子の友人だ。
今日も今日とて、私はひなたにちょっとした嬉しかった出来事を話す。
「ん?どうしたんだ?」
「あのね!あのね!!」
ひなたはどんな些細なことでとしっかり聞いて返事をし、笑ったりしてくれる。
だから、私はひなたと話すのが楽しくていつも嬉しいことがあればひなたに話しかけるのだ。
「さっきね、野良猫が裏庭にいたの!!もうホンットに可愛くてさー!!」
さっきあったことを身振り手振りをし、話しながらひなたを見る。
「そうか〜ひよりはほんとに猫が好きだな」
頬ずえをついて微笑みながら私を見るひなた。
ひなたは私の話しを聞いている時いつもこんな感じで優しく微笑みながら、瞳をとろけさせて私を見る。
その瞳は蜂蜜のようにとろとろで愛しいとでも言うようだ。