「私の喫茶店で、イケメン店員としてバイトしていただけませんか?! もちろん、給料ははずみます!」

「バイト……?」

「藤樫くんが店員をしてくれれば、藤樫くんのファンの女性客がどっと増えて、赤字を乗り越えられると思うんです!

本当に、どあつかましいお願いなのですが、もはや、他に良いアイデアも浮かばない背水の陣なんです!
お願いします!」


藤樫くんは、ぽかんとした顔で私を見ている。


断られて当たり前。

でも、当たって砕けろ!下手な鉄砲数打ちゃ当たる!清水の舞台から飛び降りる!

そんな気分だった。