《叶夏side》

チュンチュンチュン…チュンチュン…

バッ！叶夏は勢いよく布団をめくった。

「やっば！なんで今日に限って奏汰来ないのよ！」

朝7時半、今日は始業式。8時から始業式なのにも限って遅刻するなんて…

いつもなら奏汰が7時前に叶夏を迎えに来る。

「そうだ！奏汰あいつ生徒会じゃん！来ないわけだ…」

昨日あれだけ奏汰に朝気をつけろと言われていたのにも関わらず寝坊するとは…

叶夏はすぐに制服に着替えて家を出た。

「いってきまーす」

誰もいない家に向かってそう言い、学校に向かって走り始めた。