いくら同学年で同じ委員会と言えど、正直委員長さんと喋ったことはない。
なのになんのことかも分からずにただただ"感動した"と言われ、わたしの目はまんまるだ。
「あなたが本を守りたいという気持ちが伝わってきてほんとに、すごく、嬉しかった!私以外にもそんな風に思ってる人がいるってことがほんとに、すごく、嬉しかった……です……」
わたしの驚いた顔を見て不安になってしまったのか、段々と声が小さくなっていた。
「……ご、ごめんなさい!急に、こんなこと言って」
せっかく上がった顔がまた下を向いてしまった。
「全然!同じ委員会だけど今まで話したことなかったからびっくりしただけで!むしろ嬉しいよ!そんなこと言ってもらえてわたしも嬉しい!」
そう言うとまた顔が上がって、驚いたように開かれた大きな目とわたしの目が合う。
「……ほ、ほんとうに?」
「うん!ほんと!!」
笑ってそう答えたわたしを見た委員長さんは、パァァァァっという効果音が聞こえるかのようにわかりやすく表情が明るくなる。
か、かわいい。反応が素直すぎてかわいい。
そう思っていると、すぐに緊張した顔に戻って、言いづらそうに委員長さんは話し始めた。
