思い込み…



春嶽が忍び込ませたのは、2人





康正もそう言っていた



だから…



七桜と陽乃だと、思い込んでいた











宴で


陽乃が、唯一会話をしない人物




〝そうか… 一が… 隠密だったんだ…〟



平助は、気がついてしまった






〝だとしたら… 七桜は、徳川の中でも
俺に消えて貰いたい人物からの刺客
陽乃も疑っているから、二人きりになるなと言っていたんだろう〟





「平助さん!見てくれた!?」


踊りを終え、平助に満面の笑みで擦り寄る



「うん 綺麗だった
男にしとくのは、勿体ないな」


「でしょっ!?うふふっ嬉しい!!!」


「誉められたって、七桜は所詮男!!!
平助様の妻には、なれないのよ!!!」


「私が正室!陽乃は、妾!どう!?」


「はぁ!?だから!七桜は、男でしょう!」





〝また、やってる…〟





「仲良くしろって…」



「「はい!!」」




〝一は、どこまで知ってんのかな…〟








「陽乃 ちょっと七桜と話したいから
おマサのとこ行ってて」










あからさまに拗ねて
席を離れた