浅葱色の魁

翌朝







世話人が土方の部屋へ行くと

男物の着物に身を包み
土方の腕の中で、ピクリとも動かない
平助に、世話人が廊下にぺたりと座り込む



「おはよう 平助の髪、結ってくれねえか」




土方が、穏やかな笑みを浮かべた




勘違いしたのかと、近くに行けば
平助が呼吸をしていないことがわかる



「お前には、本当に良くして貰ったと
感謝してたぞ
着物は、俺が着せたが
髪は、お前にして貰いたいだろうと
待ってたんだ」



「これから、お元気になるとばかり…」



声を震わせ、ぽつぽつと涙を床に落とし
震える手で、平助の髪を高くひとつにした



「藤堂平助を墓に入れると報せてくれ」



「…はい」




世話人が部屋を出る様子で
土方の部屋に来た永倉、原田、斎藤が
無言で廊下に立ち尽くし
部屋にいる2人を凝視する




「俺は、幸せ者だ
こんな俺の為に… ずっと…
そばにいてくれてよ
最期まで…
平助らしく… 
入れよ 平助を見てやってくれよ」







穏やかに笑う土方とは違い


3人は、受け入れられず
首を振り、涙を流す




「いやだ… 何で… これからだろ…」


「平助… 」











「泣くな
笑って送ってくれ」