近藤と平助を探して
土方らが、妾宅にたどり着いた

繋がれた馬をみて



ガターンッ



慌ただしく中に入る


「かっちゃん!!!大丈夫かよ!?
平助は!?無事なのか!?」


「騒がしいぞ…落ち着きのない奴だ
なぁ? 平助」



発熱し、赤い顔の近藤が
布団の上、近藤のお腹辺りに頭を置き
再び人形のようになった
平助の頭を左手で撫でた


「……すまない
回復は、一時的だったようだ
歳に会わせたかったが… これだ」


怪我を指し、眉を顰める



「平助… かっちゃんの上にのんな!」


土方が平助の顔を覗き込み
体を起こし、自分の懐に抱きしめる



「助けてくれて、ありがとうな…
こんなになっても、無茶しかしねぇ…
おめえは、本当に俺に惚れてんだな…」


「惚れているのは、歳の方だろう」



「まぁな」



「おっ!!!
すげえっ!土方さん!!
平助が寝てる!!!」



「疲れたのだろう」



「ばぁーか!落ち着いたんだよ!
ほら!よく見ろ!」




自慢気に土方が指さした



平助の手が、ちょこんと
土方の着物を掴んでいた




すやすやと眠る平助を
愛おしみ、抱きしめる


そんな土方の姿に近藤、永倉、斎藤が
珍しいものを見るように、ジロジロ見て
微笑み合った