家に戻り、探してくれた人達に頭を下げ
礼を言う


「申し訳ございません!
私は、安斐様から平助様をお守りするよう
命ぜられておりますのに…」



陽乃は、深く頭を下げた




「俺の修行が足りないだけだって!
それに… 何もなかったんだから!」



「ご無事で… 良かった…」



男装に戻ると着ていた着物と草履を
風呂敷に包み


伊東道場へ



「おはようございます!伊東先生!」



大蔵の前に風呂敷を置く



「俺の着物は?」


「どうぞ」


「伊東先生 俺は、先生を尊敬してた
でも、今回の件で、心が変わりました
二度と会うことは、ありません」


「着物あげますよ
着て来てくれると思ったのに、残念」


「さよなら」




今度こそ、会いたくない人になった








その日、試衛館へ行ったが
土方は、いなかった


薬売りに行くんだった

会いたかった…






矛盾している









いつか、土方さんとも
会えなくなるのだろうか







嫌われたくない