仲良く話しをする2人を見て



「土方はどこだ」


「宴会の場所を確認しているはずです」


ずんずんと歩く
慶喜に手を引かれ、土方のところへ



「っ!」



土方が頭を下げる



「良い、なおれ」


土方が平助をチラッと見て
顔を赤くし、目をそらす


「何か言ってやらぬか」


「きっ/////綺麗です!!!」


「/////ども」


「やはり… 妬けるな…」


「慶喜が連れて来たクセに!」



「この数日…考えていた…
誠を喜ばせる方法を…
誠が、何を望んでいるか」



慶喜が繋いでいた手を離して
平助の肩に手を置いた


「新選組に帰り、俺を守るというのはどうだ
そばに置いても、其方の心は手に入らない
美しい誠もいいが、先ほど仲間と話をしていた笑顔や土方と想い合っている姿を見て
俺がしてやれることは、返す事だと
痛感した」



「……慶喜…そんな事を考えてたのか?
お前は、もっと皆の事を考えろよ!」



「其方こそ、少し自分の事を
考えたらどうだ!?」



「ありがと 新選組を自ら出たんだ
今更、帰りたいなんて思ってない
俺が…」


〝帰りたい場所は……〟



「ふふっ 何でもありません」



〝危ない……
また、藤堂家を巻き込むところだった
もう……帰る場所なんてないんだ〟



「我慢などするな!!!
今を逃せば、俺は其方を手放せなくなる」



「慶喜、土方さん
多分……今日、王政復古の大号令が
発せられる」



「なぜ、そう思う」



「慶喜を消すなら、宴が絶好の機会だから」