目覚めると古びた小屋
「くっしゅんっ!!!」
裸に女物の着物がかけられていた
薄暗い小屋の中を見渡すが
元々着ていた男物の着物はなく
女物の着物一式と草履
「コレ着ろってことかよ……」
そこら辺にあった木箱を壁に投げ
八つ当たりする
ガシャン
大蔵の用意したこの着物を着なければ
帰れないという悔しさ
噛み締めた唇から、血の味
カサッ
小屋の外に人の気配を感じ
とりあえず、着物の前を合わせ
手でぎゅっと握る
大蔵だろうか…
気配を消すことに集中する
「誰かいんのか?」
聞こえた声に、冷や汗が
このままでは、バレる!
ギィッ
開いた扉から顔を覗き込んだ人物は
平助が声で認識した…土方歳三
やっぱり…
ガタガタと震える
寒さからか、恐怖からか
平助自身、震えを制御できないほど
「お前…
もう、大丈夫だ」
と、土方に抱きしめられれば
不思議な事に、震えが治まった
「覚えているか?」
薄暗いとはいえ、顔をマジマジと見られる
声を出せば、確実にバレる
コクコクと首を縦に振る
「そうか」
嬉しそうに笑う土方の笑顔は
普段見るものとは、違った
ドキドキと胸の高鳴りに気づき
そわそわする
「ずっと捜していたんだ
あの後、村にもいなかったから
無事で良かった…
あ、無事か?」
この状況だから、誤解を招くだろうけど
大蔵に弄ばれてはいなさそうだ
土方に頷いて見せると
口づけをされる
いや、たった今
大丈夫じゃなくなった
もじもじと逃げようとするが
「会いたかった」
聞いたことのない
優しい声に硬直
もしかすると… 山の姫って… 俺かも…
「くっしゅんっ!!!」
裸に女物の着物がかけられていた
薄暗い小屋の中を見渡すが
元々着ていた男物の着物はなく
女物の着物一式と草履
「コレ着ろってことかよ……」
そこら辺にあった木箱を壁に投げ
八つ当たりする
ガシャン
大蔵の用意したこの着物を着なければ
帰れないという悔しさ
噛み締めた唇から、血の味
カサッ
小屋の外に人の気配を感じ
とりあえず、着物の前を合わせ
手でぎゅっと握る
大蔵だろうか…
気配を消すことに集中する
「誰かいんのか?」
聞こえた声に、冷や汗が
このままでは、バレる!
ギィッ
開いた扉から顔を覗き込んだ人物は
平助が声で認識した…土方歳三
やっぱり…
ガタガタと震える
寒さからか、恐怖からか
平助自身、震えを制御できないほど
「お前…
もう、大丈夫だ」
と、土方に抱きしめられれば
不思議な事に、震えが治まった
「覚えているか?」
薄暗いとはいえ、顔をマジマジと見られる
声を出せば、確実にバレる
コクコクと首を縦に振る
「そうか」
嬉しそうに笑う土方の笑顔は
普段見るものとは、違った
ドキドキと胸の高鳴りに気づき
そわそわする
「ずっと捜していたんだ
あの後、村にもいなかったから
無事で良かった…
あ、無事か?」
この状況だから、誤解を招くだろうけど
大蔵に弄ばれてはいなさそうだ
土方に頷いて見せると
口づけをされる
いや、たった今
大丈夫じゃなくなった
もじもじと逃げようとするが
「会いたかった」
聞いたことのない
優しい声に硬直
もしかすると… 山の姫って… 俺かも…


