髪を高く結われ
化粧をされ
上等な着物に身を包む



「別人みたい…」



鏡に映った自分の姿に驚く



「お綺麗です!誠様!」



「今日は、くれぐれもお淑やかに願います」



「わかってます」










話し合いを重ね
家定の実子であることは公表せず
慶喜の側室になることが発表される







「姫様…どちらへ?」



「日課を」



「なりません!」



「大丈夫!着物を汚したり、着崩したりしないように気をつけますから!」


「姫様!今日は、お淑やかにと
今、申したばかりなのに!!!」



「慶喜様と一緒ならいいですか?」


「むっ!そんなとこばかり知恵を…
慶喜様のお仕度がお済みならば!」


「では、お誘いに」


「私が行きます!姫様は、うろうろと
しないように…」


「私が行って、そのまま歩いた方が早い
いいから!いいから!」




「まあ!姫様!」