午後の話し合いでも


話題は、大政奉還



諸藩、新選組も興味深く話をしていた




それに全く関心無く、上の空な平助が
興味を示したのは





「御所より使者が参りました」





突然の使者の登場に、静まり返る広間

若い使者が廊下に座ると




「クスクス はははっ!」




笑い始めた平助を慶喜が横目に見る

それに気がつき


「あ、失礼致しました」


平助が立ち上がり、使者の横
廊下に座ると、頭を下げる


「!!!姫様!!頭をお上げ下さい!!!」


使者が慌てる


平助が頭を上げ、ニコリ


「天子様ですよね?」


使者が、顔を赤らめ平助を見る


「からかわないで下さい!!」


「からかってなどいませんよ
使者に護衛が2人もつくわけないです
こちらにお見えになった理由は
私でしょ?
狼女がどれほどか、気になりました?
くれると言われても、要らぬものを貰っても邪魔になりますものね?」


「ハッハッハッハッ!!!!!
これは、面白い!
不用意に近づくと噛みつかれる!
姫、あなたに会いたくて参りました
思いの外、美しいことにも
噂以上に聡明であられることも
すべて気に入りました
ぜひ、私のもとに来て下さい!」




広間にいる全員が、言葉を失い
2人のやり取りに口を開けている












「お断り致します!」