浅葱色の魁

痛みに苦しむ平助の腰を擦り、励ます
慶喜は、その日入っていた仕事を全て断り
平助のそばから離れなかった


「吐きそう……」 



頭痛、吐き気、腰痛、下腹部痛、めまい



「病ではございません
久しぶりに月のものがきたせいで
お辛いのでしょうが
これは、健康な証拠
1年間も月のものがなかったということが
むしろ不健康です!
しっかり食べ、安眠することですね」




夕餉もいらないという平助に
どうにか少し粥を食べさせ

痛むところを擦る




「うううっ……いだぁぃ……」




「腰か?」





翌朝






世話人の女が部屋に行き


顔を赤らめる




すやすやと抱き合う格好で眠る
慶喜と平助




「すっかり仲良くなって/////おほほっ」




2人に布団を掛け、そっと退室




次に春嶽と康正が部屋を訪れ




2人の姿を見て
すぐに退室する





「慶喜様を受け入れたということか?」


「あれは、どう見てもそうだろう!」






月のものとは、知らされておらず

慶喜が看病をするからと
人払いした


結果、2人が結ばれた



という誤解が生じた






目を覚ました平助は、目の前にいる
慶喜の近さに驚き

昨日の事を思い返す


〝そうだ…
コイツ、ずっと看病してくれて…〟


「ありがと」



そっと呟き、再び目を閉じた





すでに目を覚ましていた慶喜が
目を開け、平助の顔を見る



腰に当てた手に力を入れて引き寄せる






優しく重い痛みを感じる腰を撫でられる






〝なんでこんなに優しいんだ?〟