浅葱色の魁

数日後




朝から体が怠く、朝餉を断った


〝あぁ…月のものか
久しぶりだな…〟



体調不良の原因に納得


城内の者を覚える為に始めた日課の散策を
している途中



警備をしている土方を見つけた




〝すぐ近くにいるのに……〟





はぁーと、ため息を漏らし



歩き始めると




「毎日よく歩くなぁ」




慶喜に出会した



ズキンッ




急にきた下腹部の痛みに
体を折り曲げる



「どうした!?」


「なんでもない…平気」



ズキンッ



痛みで思わず慶喜の着物を掴む


「あ、ごめん」



「姫様 今朝は、朝餉も召し上がっておらず
心配しておりましたが
どこか痛むのですか!?」


散歩についてきた康正が、心配する

慶喜が平助の顔を手で上向きにした


「顔色が優れぬな」



月のものだとは言えず
おろおろする



「本当、大丈夫」



ズキンッ




言ったそばから痛みに膝を折る



「何が大丈夫だ!康正!医者を呼べ!」


「はい!」


慶喜が平助を立たせようと
脇に手を入れると

ぐたっと意識を失う



「お部屋に運びます」


慶喜についていた春嶽が、手を出すと



「触るな!俺が運ぶ!」



平助を軽々と抱きかかえた



「軽すぎだろ…」
















その様子を土方は見ているしかなかった